uncle_pohの音楽覚書

音楽に関して考えたこと、感じたことを書きます

「#推しの平均律」まとめと感想

 今年始めから参加していた「#推しの平均律」「#推しの平均律第2弾」という企画が、2021/8/8で終わったので、まとめと感想をつらつらと。

 このみぴあのさん(https://twitter.com/kkawaipianist?s=20)が企画した、ドレミファソラシの各音から始まる長調短調(#♭含む)の曲の演奏動画を、毎週日曜日に24週にわたって投稿していくという企画。ハ長調ハ短調嬰ハ長調(変ニ長調)→嬰ハ短調…というように。

 

 

 まとめとして、Twitterに投稿した動画をYouTubeにもアップした。Twitterタイム(140秒)に入り切らなかった動画もフルであげたので、気になる曲があったら見て頂きたい。(YouTube画面右上再生リスト)

 それから簡単な曲一覧と一言メモも。
 「初挑戦」は、過去に弾いていない曲が○。
 「推し度」は、全部推し!と言いたいところだが調性によっては推しじゃなくても自分ルールで投稿したものもある。特に推しな曲が◎。
 「満足度」は、自分の妥協点に達しているかいないか。アマチュア楽器奏者なんて満足のいく演奏などできるわけはない(できたら終わりだ)が、まぁ自分で聴いてもそれなりじゃない?というものには◎。ハードルが低いのはご愛嬌。

 

#推しの平均律

www.youtube.com

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推しの平均律

 

#推しの平均律第2弾

www.youtube.com

 

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推しの平均律第2弾

 

 この企画が好きだった点はいくつかある。

・毎週このみさん、他の方の演奏動画が見られる

 企画者のこのみさんの動画は、演奏はもちろんのこと毎回動画に入っている文字(つぶやき?)が面白い。特に印象に残っているのはベートーヴェンソナタ18番2楽章のオケ話(私が投稿するきっかけとなった)、ヴィヴァルディ「冬」のゲームボタン連打など。たまに音楽の先生ならではの話なども聞けて楽しかった。

 Twitterはもともと文字を投稿するSNSなので、演奏動画はそんなに流れてこない。
 しかしこの企画であればこのみさんの動画に返信する形(一部リツイート)で動画が投稿されるので、そのスレッドを見ていればその調の色々な演奏が見られる。調性に性格がある…というのは研究結果で否定されているらしいが、それでも各作曲家が特定の調性にどういった思いで作曲したのかが、なんとなく分かるような気がして面白かった。

 更に動画を投稿すれば見てもらえて、コメントももらえたりする。自分の曲にどのような印象を持たれたかを知れるのはなかなか貴重な経験だ。(ネットに投稿するまでは、ピアノの先生か、家族か、発表会にきた友達くらい)

 また、SNSという性質上、他のピアノ弾きの方と知り合うこともできる。特に毎週投稿する人は固定されてくるので、この方の選曲は毎回いいなとか、弾き方がいいなとか思ったらコメントしていた。

 

・知らない曲に出会える

 自分では絶対に聴かないような曲にも出会うことができる。Twitterは受動的に情報が入ってくるので、ズボラな私には最適。しかもピアノ弾きの方の推し曲なので、メジャーではない曲もたくさん。
 ちなみに推しの平均律で初めて知って、特に気に入った曲は以下の通り。

 - シマノフスキ プレリュード op.1-8 (変ホ短調)

 - パルムグレン(作曲家)

 - メトネル おとぎ話(ト長調)

 - ゴドフスキー ジャワ組曲よりボイデンゾルグの植物園

 - スクリャービン 練習曲集、前奏曲

 - ラフマニノフ 前奏曲
 

・調性へのこだわり

 クラッシックは、特に打楽器、弦楽器や管楽器が絡んでくると、開放弦や出しやすい音の兼ね合いから、半音でもキーをずらすと大きな変更が必要になる。ティンパニなんか前もって出せる音が2つか3つで決まっている。管楽器だって移調が自由になったのはロマン派以降。なのでクラッシック音楽では、特に昔であればあるほど調性は相当重要なものだったはずだ。

 その調性に沿って毎週1曲選ぶという、ある意味面倒くさいこだわりが好きだった。

 

・1週間に1曲仕上げるモチベーション

 前提としてこの企画は、いつでも好きな時に好きな曲を投稿して良いことになっている。このみさんは1週間に一度日曜の朝に投稿するが、そのスレッドに投稿するかしないか、いつ投稿するかは完全に参加者の自由というわけだ。

 そういうわけでかなりゆるいルールな企画だが、自分ルールを設けている人が結構いる。バッハだけを弾く、他の人とかぶらない、毎週1曲投稿する、すべて異なる作曲家の曲を弾く、など…
 私も自分ルールを設けて参加し続けた。
  ・毎週日曜日に投稿する
  ・自分の中で曲はダブらせない
 本当は、これに加えて「Twitterタイム(140秒)で完結させる」「完奏する」もやりたかったが、ヴァイオリン・ソナタやトリオなどはとてもじゃないができなかった。

 一週間に一つ、人に聴かせられるような曲を仕上げる。人によると思うが、私にとっては結構難易度の高いことだった。(毎週参加は強制ではないので、完全に自分の意志)
 簡単な曲を選べば楽にできたと思うが、それでは参加する意味がない。それにこの企画は「推しの」平均律なので、自分がある程度気に入った曲を披露する必要がある。
 もともと私は譜読みはそれなりにできたので、それなりに形になるまでは早い。しかし質を上げるのが苦手だったので、そこを少しでも改善できたのが嬉しい。

 

 

 2021年の1月から31週(7週+24週)にわたって参加した「推しの平均律」は一旦終わりを迎え、次週からはまた違う企画「この音スタート名曲集」が始まる。推しの平均律でさえかなり息切れしていたので、今回は毎週参加とはならないと思うが、引き続き弾く・聴くいい機会となりそうだ。

 

 「推しの平均律」「推しの平均律第2弾」企画・運営されたこのみぴあのさん、本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。